「洋服も化粧も自分を見る人のために整えなさい」
かれこれ20年弱くらい前にアパレル業界の扉をドンドンとたたいたわたしですが、販売をしていたころ受けたスキルアップ研修かなにかの時にそう言われ、心の中でふつふつと沸く違和感を感じたことがあります。
目次
Rakuten Fashion Week Tokyoのレセプションパーティーに行ってきました
先日9月17日に開催された、Rakuten Fashion Week Tokyoのレセプションパーティーにお招きいただき行ってまいりました。
ファッションウィークとは、年に2回、世界のファッション都市で開催されているファッションの祭典。
東京で開催されるファッションウィークは毎年3月と10月。世界から注目を浴びる最新の日本のクリエーションを都内の各所で目で見て体感できるイベントやショーが行われます。
そのかわきりとなるレセプションパーティーでは、楽天の三木谷会長をはじめ、経済産業大臣の世耕弘成大臣、東京都知事の小池知事などなど、普段とてもじゃないけれども、なかなかお会いできないような方たちが日本のファッションを盛り上げていこうと檀上でお話をされておりました。
ここでレセプションパーティーの様子をちょっとざっくりとレポート。
みなさんのお話の後、ダンスパフォーマンスやギタリストのMIYAVIさんのライブパフォーマンスなど、会場はどんどん盛り上がっていきました。
ちなみにドリンクはファッションウィークTOKYOのスポンサーでもある獺祭のスパークリング。
(おいしかった)
周りを見回すと、モデルさんやインフルエンサーさんらしき方、アパレル関係の方々がたくさんいらっしゃって、それは、とってもいい意味で個性的な方たちが揃うパーティーでした。
ファッションイベントって感じですよね。
やっぱり洋服は自分のためにきるものだ
冒頭で「ちょっとした違和感」を吐露したわたしですが、実はその違和感を感じたことをふと、このパーティー中に思い出したんです。
「洋服ってなんだろう」っていう新たなそして繰り返される疑問と一緒に。
カリフォルニア州立大学のスーザンカイザー教授の研究結果に「服を着ることにある3つの働き」というものがあります。
・自己の確認・強化・変容機能
自分がどのような人間かを、自分の服装にもとづいて確認し、そのイメージを強めたりあるいは変容させたりできるという働き
・情報伝達機能
服装を通じて他者に自分の特徴や欲求を伝える働き
・社会的相互作用の促進・抑制機能
装いが人とひととのコミュニケーションを促進したり抑制したりしてしまう働き
というのがその3つの働きです。
私なりの要約をしてみます。
『なりたい自分の外見をつくることは、外見だけではなく内面や行動も変えていくことがある。そしてその外見を通して自分の性格や価値観を人に伝えることができるわけで、要するに「自分はこういう人だ」というのをまっさきに伝えるツールが洋服を含む外見である。』
普段ものすごく感じることを、偉い人が研究結果として出してくれていると「知ってた・・・」と小さく言ってしまいそうになるけれども、でもやっぱり『個』を出すものなんだと深くうなづいて背中を押されたような気持になる。
わたしはパーティーにいらっしゃっている方々のそれはそれは色々なテイストのそれはそれは色々な個性を目にして、(獺祭飲みながら)ぐるぐると考えた結果「洋服はやっぱり自分のために着るものだ。」と改めて思ったわけです。
TPOは大事。とても大事だし、それを全力で追わないといけない時があるのもわかります。
制服を否定するわけでもないし、みんなが同じものを「好き」だと思うのを否定するわけではありません。
ただ、大きく言ってしまえば人生とおんなじでファッションに正解はない。
ファッションに正解を求めてしまうと途端それはつまらないものに変わってしまう気がするときもある。
[好きなものが似合うもの]
[似合うものが着たいもの]
そんな『個』を出し続ける人たちの中にいて、わたしの好きなものに身を包んでいるのがとても心地よく、そしてとても楽しかったです。
オシャレ酔いしたのかもしれない。それは、ほろ酔いでとても気持ちが良かったです。
そして、それを誰かと共有したいと思い、つらつらとコラムをしたためました。
約1年ぶりのイシコラムでした。